電柱の新設が増加する背景やその原因を解説
近年、電柱の新設が増加しています。無電柱化が進められている中でのこの現象には、さまざまな要因があります。この記事では、新設電柱の現状や原因、そして考えられている対策について解説します。
国土交通省の報告によれば、2021年度に国内で約4万8,000本の電柱が新たに設置されました。これは、前年の推計を約3,000本上回る数値です。無電柱化法では、道路上への新規電柱設置を原則禁止としていますが、それにも関わらず増加傾向が見られます。
電柱の新設には、以下のようなケースや原因が考えられます。
新たな住宅地の開発に伴い、電力供給のための電柱設置が必要となる場合があります。引き込み線の位置が確定しないと効率的な配線計画が難しく、工期の延長やコスト増加の原因となるため、電柱設置が選択されることがあります。
市街地開発において、生活道路などでは無電柱化の指定がないため、全額を要請者が負担することになります。その結果、コスト面から電柱設置が選ばれるケースがあります。
既存の配電網から離れた場所に新たな住宅や施設が建設される場合、低コストで電力供給を行う手段として電柱の新設が選択されることがあります。しかし、これには倒木などのリスクも伴います。
再生可能エネルギー発電所の新設に伴い、電柱が新設されるケースもあります。特に、低圧での供給を選択する事業者が増えることで、電柱の数も増加する傾向があります。
電柱の新設を抑制するため、国土交通省などでは以下の施策が検討されています。
防災や景観形成の観点から、無電柱化を推進する取り組みが進められています。特に、市街地の緊急輸送道路などでは、道路管理者が主体となって無電柱化を実施しています。
道路事業や市街地開発事業において、電柱新設の原則禁止を徹底するため、事業認可や開発許可の際に事前相談を行い、無電柱化の検討を促進しています。
無電柱化に伴うコストを削減するため、低コスト手法の標準化や技術開発が進められています。これにより、令和7年度までに平均約2割のコスト縮減を目指しています。
電柱の新設増加には、住宅建設や市街地開発、再生可能エネルギーの導入など、さまざまな要因が関係しています。これらの課題に対応するため、無電柱化の推進やコスト削減などの施策が検討されています。今後、これらの取り組みが進むことで、安全で美しい街づくりが期待されます。

